金型の製造は普通鍛造、切削、熱処理などいくつかの工程を経ます。金型の製造品質を保証し、生産コストを低減するために、その材料は良好な鍛錬性、切削加工性、焼き入れ硬性、焼き入れ透性及び研削性を持つべきです。
1、鍛錬性
低い熱鍛造変形耐性を持ち、塑性が良く、鍛造温度範囲が広く、鍛造クラッチやクラック、析出網状炭素化物の傾向が低い。
2、焼なましプロセス性
球化焼なまし温度範囲が広く,焼なまし硬度が低く,変動範囲が小さく,球化率が高い。
3、切削加工性
切削量が大きく、工具の消耗が低く、加工面の粗さが低い。
4、酸化、脱炭素感度
高温加熱時の抗酸化懐エネルギーが良く、脱炭素速度が遅く、加熱媒体に敏感でなく、しびれ傾向が小さい。
5、焼き入れ硬性
焼き入れ後は均一で高い表面硬度を持つ。
6、焼入れ性
焼き入れ後はより深い焼き入れ層が得られ、緩和された焼き入れ媒体を用いて焼き入れができる。
7、焼き入れ変形開裂傾向
通常の焼入れ容積の変化は小さく、形が反り、歪みが軽微で、異常な変形傾向が低い。通常の焼き入れクラッチ感度は低く、焼き入れ温度やワーク形状には敏感ではない。
8、研削可能性
砥石は相対的な損失が小さく、無火傷限界研削量が大きく、砥石の品質と冷却条件に敏感でなく、研削傷や研削割れが発生しにくい。